
金相場が高い時期になると、
「資産運用として純金のインゴットはいかがですか」
という話をよく耳にします。
確かに、ある程度資産を持っている人は、
現金・預貯金、土地や不動産、株などの金融資産、
さらに金やプラチナといった現物資産に分散して保有することで、
リスクヘッジを図るのが望ましいとされています。
もっとも、私自身は大きな資産があるわけではありませんので、
どこか他人事のようにも感じますが、
よくよく考えると当然の話があります。
それは、
「安い時に買って、高い時に売る」
という投資の基本です。
ところが実際には、
金を資産として勧める話は、決まって相場が高い時に出てきます。
本来であれば安い時にこそ勧めた方が、
お客様にとっては有利なはずです。
しかし、価格が低い時は取引単価も下がるため、
業者側の利益は出にくく、積極的な宣伝はされにくいのが実情でしょう。
さらに言えば、
人は「上昇しているものを買いたくなる」という心理もあります。
これも高値で販売が増える一因です。
では、金の買い時はいつなのでしょうか。
一つの目安としてよく言われるのが、
「生産コストを下回る水準」です。
金の生産コストは、世界平均で
およそ1,300〜1,700ドル/1オンス程度とされています。
この水準を下回ると、採算が合わず生産が抑制され、
市場への供給量が減少します。
その結果、需給バランスの変化によって、
価格が再び上昇しやすくなるという考え方です。
ただし、現在の金相場は約4,700ドル/1オンスと、
過去と比べてもかなりの高値圏にあります。
それでもなお、
「まだ上昇するのではないか」という見方も多く、
実際に需要は衰えていません。
さらに日本で購入する場合は、
為替の影響も無視できません。
円高の時は比較的割安に購入でき、
円安になると同じ金でも価格は上昇します。
現在のような円安局面では、
国内価格はより割高になっている点にも注意が必要です。
結局のところ、
「いつ買うか」に絶対的な正解はありません。
資産運用はあくまで自己責任。
相場環境と自分の目的を見極めた上で、
無理のない判断をすることが大切だと言えるでしょう。






