タンス預金より金預金

日本銀行が2021年3月に発表した「資金循環統計」によれば、
2020年12月末時点で個人が保有する現金である
「タンス預金」が101兆円と過去最高となりました。
銀行等に預けている預金残高も含めると、
現金・預金総額は1056兆円もあるそうです。
コロナ禍で、景気は悪化していますが、
ある所にはあるものなんですね。
タンス預金だけで101兆円というのはすごい金額ですね。
確かにマイナス金利時で銀行に現金を預けていても
1年間に0.01%の金利もつかないわけですから
預金するのが馬鹿らしくなる気持ちはわかります。
そして、
「銀行口座を持っている人から
維持手数料を徴収する可能性がある」
ということも発表されていますから
さらに銀行離れは加速していきます。
一昔前は、銀行に預金をしておけば、
数%の利息が付いた時代もありました。
しかし、これからは預金をしていると、
銀行から保管料を取られる時代が来るかもしれません。
そうなると、銀行に預金せずに
家で現金を保管する「タンス預金」
が増えてくるのもうなずけます。
ただ、タンス預金にはリスクもあります。
泥棒に入られたり火事になったりした時です。
銀行に預金していれば、
通帳を盗まれても引き出しをストップすれば
現金を引き出せなくなりますし、
万が一火事になって通帳が燃えても
再発行してもらえるので現金はなくなりません。
しかし、タンス預金はすべて失ってしまうリスクがあります。

2015年に放送された「遺産争族」でも
家が火事になってしまって、タンス預金の現金が燃えてしまったというエピソードがありました。
ファイナンシャルプランナーの目線から見ても
タンス預金で現金を管理することのメリットはあまり感じられないんですよね。
誰もが一度は迎えるであろう相続の時にも
タンス預金はあまりお勧めできない保管方法になります。

そんな時によく言われるのは
「『金(ゴールド)』で保管しているといいよ。」というお話です。
確かに純金インゴットにシリアル番号が入っていますから、
転売する時に足が付くため泥棒も純金のインゴットより
現金の方を好みます。
火事になっても燃えずに残っている可能性は現金より高いです。
その為、
「タンス預金するくらいなら純金インゴットを買いましょう」
というのが貴金属業界の売り文句になっています。
「純金インゴットを持っていれば、
給料日まで財布がピンチという時に質屋に預けて
現金をご用立て出来るメリットがあります。」
というのは質屋の売り文句ですね。
どちらも宣伝文句ですが、
実際に安全なのは「金(ゴールド)」と言うのも事実です。
現在金相場は高値ですが、
「金」の消費が増えれば値段もさらに上昇する可能性もあります。
資産としての「金(ゴールド)」は
日本でも定着していくかもしれません。
その理由にインフレも関係してきますが、
インフレと金(ゴールド)のお話はまた後日します。

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