![【質屋】 満月計算と暦月計算の違い](https://yamakawa78.com/wp-content/uploads/2021/12/yamalogo-a.jpg)
先日、お電話でこんなお問い合わをいただきました。
![客4](https://yamakawa78.com/wp-content/uploads/2020/04/avater3_q_3.jpg)
お宅は暦月計算ですか?
![店長](https://yamakawa78.com/wp-content/uploads/2020/02/f1ce813f414f5053e25ac83f71f03e17.jpg)
いいえ。当店は満月です。
質屋をご利用いただいたことのない方には
なんのことだか分からないと思います。
なので今日は
満月計算と暦月計算の違いについてお話します。
![](https://yamakawa78.com/wp-content/uploads/2021/09/shichiazukari-a.jpg)
質預かりとは、
3か月以内に質料と元金をお支払いいただけば、
預けた品物がお客様の手元に戻ってくるシステムです。
元金(もときん)とは、
お客様の品物を担保に現金をご用立てした金額のことです。
この元金は皆さんご存知だと思います。
分かりにくいのが質料(しちりょう)です。
簡単に説明してしまうと
質料とは利息と同じことです。
厳密には「質料」=「利息」+「保管料」です。
この質料の計算方法には、
満月計算と暦月計算があります。
これはそれぞれの質屋さんで違います。
満月の質屋さんもあれば暦月の質屋さんもあります。
約20年前の比率でいうと
満月:暦月=50:50
でした。
現在の比率は、
満月:暦月=80:20
になっています。
当店も約20年前は暦月でしたが、
現在は満月で営業しています。
その為、20年以上前に当店を利用していただいていたお客様には
「暦月計算じゃないの?」
と聞かれることがあります。
質料は1か月単位で計算しますが、
この1か月とはいつからいつまでを言うのか?
この期間の切り取り方の違いが、
暦月計算と満月計算の違いになります。
![質屋の暦月](https://yamakawa78.com/wp-content/uploads/2022/06/shichiryo-rekigetsu.jpg)
暦月計算とは、
暦(こよみ)の月単位がそのまま預かり期間となります。
暦月の1ヶ月は1日から始まります。
仮に4月10日に質預かりをした場合、
最初の1ヶ月は、4月1日から4月末日までとなり、
5月1日から5月末日までが2ヶ月目という計算になります。
つまり、
4月10日に質預かりをして、
5月10日に品物を受け出す場合には
2か月分の質料が必要となります。
この暦月計算は預けた日を基準にするのではなく、
預けた月を基準に計算する方法です。
![質屋の満月](https://yamakawa78.com/wp-content/uploads/2022/06/shichiryo-mangetsu.jpg)
一方満月計算とは、
預け入れをした日にちを基準にして
その翌月の同日を1ヶ月、
翌々月の同日を2ヶ月と設定します。
つまり、4月10日に質預かりした場合、
5月10日までを1ヶ月、
6月10日までを2ヶ月とします。
![質屋の質料【暦月計算と満月計算】](https://yamakawa78.com/wp-content/uploads/2022/06/shichiryo-rekigetsumangetsu.jpg)
先ほどの歴月計算では2か月分必要であった質料が
満月計算では1か月分で済みます。
この場合は歴月より満月の方がお得にご利用して頂けます。
まるっと1カ月間質預かりしていた場合に
唯一歴月と満月が同じ金額となるのは、
その月の1日に預けてその月の末日に品物を受け出す場合です。
これだと、
歴月・満月どちらも1か月分の質料になりますので金額は変わりません。
(例:4月1日に預けて4月30日に受け出しの場合)
その為、昔の質屋では月末は受け出しのお客様が重なる為に
特に忙しくなりました。
このように歴月計算はちょっと分かりにくく、
お客様にとってもメリットの無い計算方法なので
現在の当店では満月計算で計算しております。
質預かりの詳しい説明は当店のHPの
質預かりページで紹介していますのでよかったらご覧ください。