
「押し買い」という言葉を聞いたことがありますか?
押し買いとは、業者が個人宅を訪問し、強引に物品を買い取ることをいいます。
「訪問購入」と呼ばれることもあります。
訪問して強引に商品を売りつけるのが「押し売り」なら、
反対に、訪問して強引に買い取るのが「押し買い」です。
以前から、高齢者宅などを訪問して、宝石や貴金属、時計、着物などを
相場よりも安い価格で買い取るトラブルが問題になっていました。
そこで、2012年には特定商取引法が改正され、
訪問購入にもクーリング・オフ制度が導入されました。
これによって被害は減少したように思われましたが、
悪質な業者は手を変え品を変え、
現在でもさまざまな手口で高齢者などを狙っているようです。
押し買いというと、宝石・貴金属・時計などの動産をイメージする人が多いと思います。
しかし最近では、土地や建物などの不動産の売却を迫るケースにも注意が必要です。
私の知人の高齢者も、駐車場として賃貸している土地について、
「売ってほしい」と不動産業者から何度も営業を受けているそうです。
不動産の場合、動産の訪問購入とは違い、
一般的な不動産売買にはクーリング・オフ制度が適用されません。
一度契約してしまうと、契約解除のために違約金などが発生する場合もあります。
そのため、土地や家を「売ってほしい」と突然訪問してきた業者がいたとしても、
その場で判断せず、十分に時間をかけて慎重に検討することが大切です。
悪質な勧誘は、突然の電話やインターフォンから始まります。
「使っていない貴金属はありませんか?」
「古い時計でも買い取ります」
「土地を売ってもらえませんか?」
などと言われると、つい話を聞いてしまうかもしれません。
しかし、いったん話を聞き始めると、相手のペースに引き込まれてしまうことがあります。
特に一人暮らしの高齢者は、悪質な業者に狙われやすいと言われています。
「売るつもりはありません」
「必要ありません」
「お帰りください」
と、はっきり断ることも大切です。
大切なのは、その場で契約しないこと。
「今日だけ特別な価格です」
「今決めてもらわないと買い取れません」
などと急かされても、焦って判断する必要はありません。
土地や家、貴金属など、大切な財産を手放すときほど、
家族や信頼できる専門家に相談してから決めるようにしましょう。
「ちょっと話を聞くだけ」のつもりが、
大切な財産を安く手放すことになってしまうかもしれません。
押し買いは、最初の一歩である「電話」や「インターフォン」の段階で、きっぱり断ることが大切です。






