個人商店が生き残るのは難しい時代

 帝国データバンクの調べによると、
2021年8月6日16時現在、
新型コロナウイルスの影響を受けた倒産は
全国に1865件確認されています。
1億円未満の小規模倒産が1074件(構成比57.6%)を占める一方、
負債100 億円以上の大型倒産は
5件(同0.3%)にとどまっています。
やはりコロナの影響を受けるのは中小企業の方が多いようです。
コロナ禍以前から中小企業が生き残るのは大変難しいことでした。

中小企業白書によると、
新たに設立された会社や個人事業が
1年後に残っている生存率は約72%です。
そして起業後、3年たった時点での生存率は約50%。
5年たった時点での生存率は約40%となっています。
そして10年後の生存率は、
約26%まで減ってしまいます。
ここのデータには載っていませんでしたが、
50年生存率では1%にも満たないと言われています。
それくらい企業が50年間生き続けるというのは難しいことです。
実際、私が新卒で務めた宝石商社は倒産してしまいました。
私は倒産する数年前に
質のヤマカワを継ぐという理由で退職しました。

ここからは質のヤマカワの話になります。
質のヤマカワは、昭和28年に質屋として
名古屋市東区車道にて創業しました。
創業したのは私の祖母でした。
元々は祖父が豆腐屋さんをしていましたが、
祖母が商売を始めたいという理由から質屋を始めたそうです。

創業当時の取扱品目は着物・衣類が多かったようです。
その後経済成長と共に電化製品の取り扱いが増え、
さらに宝石や時計なども扱うようになり、
取扱品目が増えていきました。
昭和60年代にはバブル景気で
海外のブランドバッグも日本で流通し始めた為、
ブランドバッグも徐々に取り扱うようになってきました。
祖母の次に母親が2代目として経営し、
私が3代目の店主ということになります。
そんな質のヤマカワも今年で創業66年になります。
まだモノの無い時代に祖母が創業し、
バブル崩壊の不景気の時代を2代目が乗り切り
3代目の私にバトンをつないでいただきました。
そして、
約10年前のリーマンショックの時代も乗り越え
今日まで営業して来れました。
先代、先々代の信用を受け継いで、
地域の方々に利用して頂いてきたからこそ
これだけ長い間営業して来れたのだと思今います。
昭和、平成の時代を乗り越え令和の時代になりました。
令和の時代は今まで以上に時の流れが早く、
激動の時代になると思いますが、
質のヤマカワは東区車道で変わらず営業していきます。
これからもどうぞ御愛顧お願いいたします。