業界の常識は一般の非常識

 先日、テレビを見ていたら
平成に発行した硬貨の買取価格が
高騰していると言っていました。
中でも、
2000倍に高騰しているのが
昭和61年後期の10円玉です。
その価値は2万円になっています。
昭和61年の10円玉は、
前期と後期のデザインが違っているそうで、
後期は特に価値が高くなっています。
他にも、
平成23年、24年、25年、29年、30年に発行された1円玉は
なんと3,000円の価値になっていると言っていました。
1円玉が、3,000円とは驚きです。
もしもその年の1円玉を100枚持っていたら
30万円の価値になっていたということですもんね。
100円が30万円になるのは夢があります。

 1円玉と言えば、
2年前の「林先生の初耳学」で
林先生にこんな問題が出題されました。
問題は、「1円玉は何カラットでしょう?」です。
林先生は博学ですのでこれくらいの問題は
簡単に解けるのではないかと観ていたら、
なんと不正解でした。
林先生にも苦手なジャンルはあるんですね。
このカラット(Carat)という単位は
宝石の重量の単位です。
1カラット=0.2グラムです。
1円玉は1グラムなので、
1÷0.2=5
5カラットが正解です。

宝石業界では当たり前だと思っていることでも、
一般の人が知らないということはよくあります。
今日は宝石業界では当たり前だけど、
一般的にはあまり知られていないネタを一つ紹介します。

 それはダイヤモンドの重さの話です。
先程も話したように1カラット=0.2グラムです。
ダイヤモンドで1カラットと言えば
かなり大粒の高級ダイヤモンドになります。
この1カラットダイヤモンドが
0.01カラット軽いだけで、
10万円以上値段が下がってしまうことがあります。
それは、0.99カラットのダイヤモンドです。
1.00カラットにわずか0.01カラット不足しているだけですが、
同じグレードだった場合に
値段は大きく変わってしまいます。
「0.99カラットも約1カラットっでいいんじゃね。」
と思われがちですが、
宝石業界では全く違った値段になってしまいます。
宝石業界で数多くダイヤモンドを
見てきたベテラン鑑定人でも
肉眼で0.99カラットのダイヤと
1.00カラットのダイヤを
見分けられる人は一人もいません。
それでも0.01カラットの違いで
値段が10万円以上差が出てしまうことがあるんです。
細かいことを気にしないのであれば、
0.99カラットのダイヤの方が
割安に購入出来てお得感があります。
ダイヤモンドを購入する時は、
ちょっと頭に入れて購入してください。