買取業務をする時に最も気を付けることと言えば高額査定です。
お客様がお持ちいただいた商品を現在の適正な相場で
なおかつ高額に査定することを一番に考えます。
お客様は少しでも高い値段で売却したいと思います。
高額査定は買取をするお店であれば当たり前の事です。
ただ、最近はそれだけではいけないのではないかと思うようになってきました。
そんなもやっとしている考えの中で、
先日ご来店いただいた買取のお客様のお話です。
指輪の買取をお願いします。
はい。買取ですね。
実はリフォームも考えているのですが、
値段を聞くだけでもいいですか?
はい。大丈夫です。
しばし査定中
その間にお客様とのお話で
指輪を落としてしまったことに気づかずにいたら
指輪が車にひかれて傷だらけになってしまったそうです。
もう傷だらけで使うことができないので
売却を考えて当店をご利用していただいたそうです。
そして
査定が出たのでご報告です。
こちらは買取ですと〇〇円になります。
リフォームもご検討とのことですので
一度ご検討ください。
ただ、お客様の場合は、
リフォームか売却かの選択肢の他に
新品仕上げの選択肢もあるかと思います。
傷もそんなに深くなく、変形もそれほどしていないので
こちらの商品を磨きにかけて
新品の状態のように仕上げしてもらう事も選択肢にしてみてはいかがでしょうか?
そうなんですね。
それでは一度新品仕上げも検討してみます。
と言って笑顔でお帰りになりました。
質屋は鑑定のプロですから
商品を適正に鑑定して査定金額を出すことができます。
ただ、それだけではお客様の要望に十分応えられない場合もあります。
「どんな目的で買取をご利用いただいたのか?」
「どうすればお客様の効用が高いのか?」
トータルでお客様に最良のサービスをできる事がこれからは大事ではないかと感じた商談でした。
「鑑定のプロだけでなく、提案のプロとしても
お客様と向き合わなければいけない」と実感した出来事でした。