先日のブログでも、Jフロントとコメ兵が買取店を設立するという記事を書きましたが、
もう少し具体的な情報が入ってきました。
2025年夏から、大丸、松坂屋、パルコに
ブランド買取専門店を出店予定です。
どのようにJフロントとコメ兵が携わるかというと、
ブランド鑑定にはコメ兵がノウハウを提供する。
そして、鑑定士の育成にもコメ兵が携わる。
買い取ったブランド品はコメ兵に売却し、
コメ兵が自社の販路で再販する。
大丸や松坂屋、パルコなどでは販売しない。
店舗数は3年で約20店舗出店予定です。
(ヤフーニュースより)
いよいよデパートも買取事業に参入です。
約50年前に買取事業をしているのは質屋と一部の買取店に限られていました。
しかし、質屋の数は減少の一途をたどっていますが、
10年くらい前から買取専門店の数は急激に増えてきて、
現在も増加は続いています。
質屋の買取部門も厳しい状態は続いています。
この激戦の中に百貨店が参入してくるわけですから
3年後の質屋の在り方も変わっているでしょう。
少し話はそれますが、
数年前に当店にご来店いただいたお客様の話をさせていただきます。
そのお客様は大手買取店で買取を断られた商品を当店にお持ちになりました。
その商品は日本のセレクトショップで購入したバッグで、
10年以上本物として愛用していたそうです。
「その品物を買い取り店では買い取り不可と言われたが、
他の店舗でも同様に買取不可なのか?」
を聞きに当店に来店したそうです。
結論から言うと正規品で買取できる商品でした。
おそらく、大手買取店では
人間が実際に手に取って見る鑑定と
データを利用したAIによる鑑定と併用しているのだと思います。
そこでAIにはじかれてしまって、買取不可になったのかもしれません。
当店では、AI鑑定機がありませんので人間が鑑定します。
長年の培った鑑定眼のみの判定だったので買取できたのでしょう。
確かに最新のブランドバッグはAIを活用して真贋判定をしないと
鑑定が難しい物もあります。
しかし10年以上前の商品は、人間の鑑定だけで判別が出来る品物もあります。
AIの成長は早いので、数年後にはAIの方が人間よりも数段精度の高い鑑定をするかもしれません。
そのような時代になっても個人商店の質屋には
AIを導入する資金力がない為人間の鑑定しかできません。
逆に人間の鑑定力を磨いて
AIに負けないような鑑定眼を付けることが
質屋の生き残りになるのでしょう。
ただ、大企業である百貨店が買取事業に乗り出すということは、
ほとんどが零細企業の質屋にとって大きな脅威になることは間違いありません。