
金相場がついに1グラムあたり2万円の大台を突破しました。
たった2年前、
金が1万円に迫っていた頃は
「さすがにここが天井だろう」と思っていたのですが、
その予想はあっさり外れました。
そこからは、私にとって未知の世界です。
15,000円を超えたあたりからは、
「へぇ、どこまで行くのかな?」と、
驚くというより淡々と眺める気持ちになっていました。
それが今や2万円を突破。
ここまでくると、正直“驚き”を通り越して少し恐怖すら感じます。
たとえば、1グラムちょっとのピアスが約2万円です。
ピアスの刻印を「K4WG」と刻印してあるものを間違えて「K18WG」と読んでしまったら
利益が吹っ飛ぶどころか大赤字になってしまいます。
金額が高くなればなるほど
買取値段を間違えられないプレッシャーが増してきます。
これだけ金相場が高いのだから
「売りたい」という人が増えると思いきや、
実際には売る人より買う人の方が多い印象です。
実は先日、金を買う人の行列を見てしまいました。
先日の定休日に、地金を扱う貴金属店をのぞいてみました。
オープン前からすでに店の前には行列。
中に入ると、名前を記入して順番を待ち、
購入や買取の手続きが進められていました。
ざっと見た感じ、待ち時間は1時間ほど。
皆さんの「今のうちに買っておこう」という熱気を感じました。
個人的には、今から金を買っても大きく上昇するとは思いません。
ただ、巷では「3万円になるのでは」という声もあります。
ここまで来ると、もう誰にも本当のところは分かりませんね。
ファイナンシャルプランナーとしての立場から言えば、
金への投資そのものは決して悪いことではありません。
投資の基本は分散投資と長期投資。
預金・債券・株式・不動産・そして金のような現物資産を、
バランスよく持つことでリスクを分散できます。
また、長期的に少しずつ積み立てていけば、
時間を味方につけた安定的なリターンも期待できます。
とはいえ――
正直なところ、今の価格で金を買う勇気は私にはありません。
しばらくは静観しながら、この“金相場の新時代”を見守っていこうと思います。