合成ダイヤが出てきてからの天然ダイヤモンドの真の価値

「デビアス」って聞いたことありますか?
宝石店に行くと、デビアスブランドのジュエリーが陳列されてたりしますよね。

デ・ビアス(De Beers)というのは、
南アフリカ共和国に本社を置くダイヤモンドの採鉱・流通・加工・卸売会社です。
1880年以降にダイヤモンド・カルテルを作り上げた企業といわれており、
「ダイヤモンドは永遠と愛の象徴」というイメージも当時のデビアスが作ったものです。
「婚約指輪は給料の3ヶ月分」と世の中に広めたのもデビアスです。

デビアスという会社は、長年に渡って天然ダイヤモンドの価値を下げないようにしてきた会社です。

合成ダイヤと天然ダイヤに違いはあるのか?

デビアスが合成ダイヤを販売

そんなデビアスが、約2年前に合成(人工)ダイヤモンドを販売する子会社を設立しました。
企業として天然ダイヤモンドの価値を頑なに守ってきた会社が、逆に天然ダイヤモンドの価値を下げる方向に180度方向転換したように見えます。

中央宝石研究所より

合成ダイヤも天然ダイヤも元素は同じ

合成(人工)ダイヤモンドというのは天然のダイヤモンドと同じく炭素で出来ています。
天然ダイヤモンドは長い年月をかけてダイヤモンドに成長するのに対して合成ダイヤは人工的に短時間で合成されてダイヤモンドになります。
つまり、天然ダイヤモンドも合成ダイヤモンドも成分は同じになります。
となると、プロの鑑定士が鑑定しても肉眼では判別できないくらいの合成ダイヤモンドが世の中に出回ることになります。

合成ダイヤは天然ダイヤの半値以下

販売価格は、
0.25カラットで200ドル、
0.5カラットで400ドル、
0.75カラットで600ドル、
1カラットが800ドル
となっています。

天然ダイヤモンドに比べるとかなり安い価格設定になっています。

一応、合成ダイヤモンド自体には
人工であるという印がレーザー刻印されています。

中央宝石研究所より

その印が分かる場所に入っていればいいのですが、
分かりにくい場所や消せる場所に刻印させていると中古品を買取する質屋にとっては非常に大きな問題になります。

合成ダイヤの登場で天然ダイヤモンドの価値はどうなる?

合成ダイヤが流通し始めた2年前は、古物業界でも「天然ダイヤモンドの価値が暴落してしまうのではないか?」や「天然と合成の見分けがつかないと天然だと思って高く買取したら実は合成だったと発覚して大きな損失を出してしまうのではないか?」などの心配がされていました。

しかし実際には、合成ダイヤが流通して、天然と合成がごちゃ混ぜになってしまって相場が暴落してしまったということにはなっていません。
(一部小粒なメレダイヤは相場下落しました。)

合成ダイヤモンド判定器の登場

実は合成ダイヤが流通し始めたころから合成ダイヤモンド判定器も同じように開発されています。
この合成ダイヤモンド判定器のおかげで簡単に合成ダイヤを判別出来るようになったため、現在のところ天然と合成の市場のすみわけはできているようです。
相場も変わらず安定していました。

現在の天然ダイヤの相場はやや下落

しかし、世界中にコロナウィルス感染が拡大してからは、相場は下落しました。ただ、合成と天然が混在してしまって相場が下がったわけではありませんし、
相場も戻りつつあります。

合成ダイヤモンド判定器 常設の店

質のヤマカワでも合成ダイヤモンド判定器を導入していますので天然ダイヤモンドをしっかり鑑定させていただきます。ご安心してお持ちください。