仏具は相続税が非課税ってホント?

 よく聞く話ですが、
「仏具は相続税の課税対象になりません」
と言われています。
その為、
「純金のおりんを購入しておくと相続税対策になるかな?」
と質問されることがあります。
そのお客様は税金のこともよく勉強していて、
仏具は相続税が非課税になるということをご存知でした。
国税庁のホームページを見ると、
相続税がかからない財産として仏具も記載されています。
ということは、純金で出来ているおりんも
仏具ですから相続税は非課税となります。
しかし、
「骨とう的価値があるなど投資の対象となるものや
商品として所有しているものは相続税がかかります。」
とも書いてあります。

金製のおりんは投資の対象にもなりえます。
となると、非課税の対象から外れてしまいます。
要は、ケースバイケースで
非課税にならないこともあり得るわけです。
ですから、私個人の意見としては、
金製のおりんを節税対策で購入することはお勧めしません。

節税対策で金製のおりんを購入しない方がいい理由

1.購入金額が高い

一例ですが、田中貴金属で販売されている
18金製仏鈴3.5寸が参考価格3,436,500円となっています。
重量は約330グラムですからグラム単価約1万円くらいになります。
現在のK18の買取価格は約5千円位ですから
購入した時点で資産価値が半分以下になってしまう為、
相続だけを考える場合、相続税を支払っても
現金を相続した方がお得になります。

2.おりんが必ず相続税の非課税になるとは限らない

国税庁の但し書きに
「骨とう的価値があるなど投資の対象となるものや
商品として所有しているものは相続税がかかります。」
とあります。
要は、金製のおりんは非課税になるかもしれないし
課税対象になるかもしれない品物ということなんです。
相続時に調査する税務署や税務官によっても見解が違う為、
相続税が非課税になるとは言い切れないんです。

以上2つの理由からおりんを相続税対策で購入するのはお勧めではありません。