デ・ビアスが2018年9月から
人工ダイヤモンドを販売する
子会社を設立したという
ニュースがありました。
デ・ビアス(De Beers)と言えば、
南アフリカ共和国に本社を置く
ダイヤモンドの採鉱・流通・加工・卸売会社です。
1880年以降にダイヤモンド・カルテルを
作り上げた企業といわれており、
「ダイヤモンドは永遠と愛の象徴」
というイメージも
当時のデビアスが作ったものです。
「婚約指輪は給料の3ヶ月分」
と世の中に広めたのもデビアスです。
このようにダイヤモンドの価値を
守ってきた会社がデビアスだったんです。
その会社が、
人工ダイヤの販売に乗り出したということは、
かなり大きな方向転換と言えます。
今まで、ダイヤモンドの価値を
下げないような努力をしていた会社が、
人工ダイヤモンドの販売ですから
思いっきりダイヤモンドの価値を
下げる方に向かってしまったような気がします。
ちなみに、価格は0.25カラットで200ドル、
0.5カラットで400ドル、
0.75カラットで600ドル、
1カラットが800ドルと
かなり安い価格設定になっています。
合成ダイヤとはいえ、
結晶構造が物理的にダイヤモンドと全く同じものです。
「ラボで作られたダイヤなのか?
それとも鉱山で発掘されたものなのか?」
それくらいの違いしかありません。
それをジュエリーとして楽しめるという点ではいい事と言えます。
一応、人工ダイヤモンド自体に
人工であるという印を
それぞれに入れておくそうです。
その印が分かる場所として
カット面にLightBoxのロゴが
レーザーで刻印されています。
でも、簡単に消すことができたら
古物業界にも大きな影響が出そうな気がしますよね。
でも安心してください。
再研磨をしたとしても、
このロゴ自体を消すことはできないように刻印されています。
しかし、これは10倍のルーペで見つけられる大きさではありません。
顕微鏡を使えば見えるそうですが、
なかなか顕微鏡を持っているお店も少ないです。
さらにデビアス以外のCVD合成ダイヤは市場に出回っており、
天然ダイヤとして買い取ってしまったという情報も来ています。
ブランドバッグや時計のコピー品もスーパーコピーと言われるような
精巧な偽造品が出てきている中、
合成ダイヤモンドの流通量も増えるとなると
質屋にとってはより難しい商売になりそうです。
ただ、これも安心してください。
ダイヤモンド判定機という機械が販売されていて
天然なのか?合成なのか?
をすぐさま判定してくれます。
当店にもその機械はありますので
ダイヤモンド査定はしっかりさせていただきます。