遺言状書きましたか?

 今日から新ドラマ「元彼の遺言状」がスタートします。
主演は綾瀬はるかさん、
そして共演するのが大泉洋さんです。
この二人が出演して面白くない訳がありません。
初回放送を楽しみにしています。
詳しい内容は分かりませんが、
元彼が死亡して、その時の遺言状に
「全財産は僕を殺した犯人に相続させる」
と記されていたということです。
なんかただ事ではない感じですが、
いろいろなアクシデントがあって面白そうなドラマです。
本来の法律からすれば
殺人犯が相続人になるということは
あり得ない事なんですけどね。

民法891条に相続欠格となる人は
「故意に被相続人又は相続について先順位若しくは
同順位にある者を死亡するに至らせ、
又は至らせようとしたために、
刑に処せられた者」
と明記されています。
つまり、自分を殺した人には相続権がなくなります。
それを遺言状で書くというのは
ややこしい話です。
そんなややこしいドラマが
スタートするということで
今日は相続についてのお話です。

人が亡くなった時に財産があると相続が発生します。
相続人が二人以上いる時に遺産分割をします。
遺産分割とは、
相続人同士で被相続人の遺産を
実際に移転させる手続きをいいます。
遺産分割には4種類あり、
以下の順番で優先されます。

1.指定分割…遺言にのっとって財産を分割する方法

2.協議分割…相続人全員の合意によって分割する方法

遺言が最優先されるが、
遺言と異なる分割方法に
相続人全員が合意した場合には
遺言よりも優先される。

3.調停分割…協議分割がまとまらない場合に使われる方法。

家庭裁判所の調停により分割する。

4.審判分割…調停でもまとまらなかった場合に家庭裁判所の審判により分割することになる。

このように遺言状があるかないかによって相続が変わってきます。
法務省の平成29年の調査によると、
55歳以上で自筆証書遺言を作成したことのある人は3.7%、
公正証書遺言を作成したことのある人は3.1%となっています。
両方合わせても1割にも満たないという結果です。
うちはもめるほど財産がないから大丈夫だろうと思って書かない人が多いのですが、
そういう場合に限って相続が争族になることが多いそうです。
そうならない為にも遺言書を書いておくことは大切です。